近年、地震だけでなく、台風や集中豪雨によっても大きな被害が出ており、大規模停電なども発生しています。災害の規模が大きくなればそれだけ救助の手が届くまで時間がかかってしまうため、自身でどうライフラインを確保するということが課題になっています。そこで停電時にも電力確保という点から蓄電池の導入を検討されている人が多いようです。蓄電池を充電しておけば、そこから電力を供給できるため、停電時にも安心です。災害時にスマホで家族や近親者の安否を確認したり、災害や救助の情報を得ようとすればスマホの充電が必要ですが蓄電池があればその電力を使って充電できます。また、電力があれば赤ちゃんにミルクを作るためにお湯を沸かすこともできます。自宅で医療機器を利用している場合は、医療機器の維持に電力は欠かせないものですし、電力が供給されれば、冷蔵庫で食糧を保存することもできます。
蓄電池は災害の備え以外に電気料金の節約にもなります。2016年4月に行われた法律の改正により完全に電力自由化となり、様々な企業が電力の販売に参入した結果、業者ごとに様々なプランを用意しています。電力業者の中には昼間の電気料金が高く、夜間の電気料金が安いといったプランを用意しているところもあり、ライフスタイルにあった電力業者を選ぶことによって電気料金の節約をすることができるようになっています。しかし電気料金を大きく節約するのであれば蓄電池が有効ですし、さらには蓄電池と太陽光発電システムを組み合わせて利用すれば電力の自給自足も考えることができます。
実際、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)といわれる住宅では太陽光発電システムと蓄電池、そして電力を効率よく利用するための管理システムを組み合わせて、電気料金ゼロの住宅をうたっています。
大きなメリットのある蓄電池ですが、数十万円から数百万円という価格がネックといえるでしょう。蓄電池は電力量が大きくなればなるほど価格も高くなります。家庭用蓄電池の相場は一般的な家庭で導入されることが多い5.kWh~7.0kWhの電力量のもので90万円~160万円くらいですから安い買い物とはいえないでしょう。そのため、蓄電池の導入する場合はライフスタイルにあった電力量の蓄電池を選ぶことがポイントです。なお、地方自治体によっては蓄電池導入に補助金を出しているところもあるため、導入時に確認しましょう。補助金をうまく利用すれば導入費用を軽減することができます。
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